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2023.12.18
エリオット波動は、相場の方向性を予測するための分析方法です。
世界中のトレーダーに支持されている分析法で、テクニカル分析を行う上で知っておきたい分析法の1つでもあります。
エリオット波動を覚えて相場分析に役立てましょう。
本記事では、エリオット波動の引き方から、使い方、見つけるために便利なツールなどを紹介していきます。
エリオット波動は1920年から1930年にかけて株式市場アナリストのラルフ・ネルソン・エリオット氏によって確立された相場分析手法です。
市場には一定のサイクルがあると考えられており、そのサイクルを理論的に分析して提唱されたのがエリオット波動になります。
エリオット波動はテクニカル分析の基盤とも言える理論で、これを知らなければ相場の予測はできないと言っても過言ではありません。
どの時間足でも分析可能で、トレンドの状態やトレンドの転換期を予想することができます。
エリオット波動の基本形は「推進5波・修正3波」になっています。
以下の画像をご覧ください。
画像は上昇トレンドが発生しているときのエリオット波動になります。エリウッド波動には2種類の波があります。
①から⑤(5波)までのトレンド方向に進む値動きの「推進波」。AからC(3波)のトレンド方向とは逆に進む反動の値動きの「修正波」と呼びます。
エリオット波動には以下の3つの原則があります。この原則を元にすることで確実なエリオット波動を見つけられるようになります。
MT4では標準搭載されていなかったエリオット波動ですが、MT5ではオブジェクトとして表示できるようになりました。
MT5でのエリオット波動の引き方を紹介していきます。
まずはエリオット推進波から引いていきましょう。
「挿入」タブの「オブジェクト」→「エリオット波動」→「エリオット推進波」をクリックする。
ポインタをチャート上の安値の中における山の頂点を見つけ、そこを起点に「山、谷、山、谷、山」の順番でクリックしていきます。
チャートのエリオット推進波上で右クリックしてプロパティをクリックします。
「パラメータ」タブのラインにチェックを入れてOKをクリックします。
次はエリオット修正波を引いていきます。
「挿入」タブの「オブジェクト」→「エリオット波動」→「エリオット修正波」をクリックする。
ポインタをチャート上の高値の中における谷の底を見つけ、そこを起点に「谷、山、谷」の順番でクリックしていきます。
推進波と同じ要領で修正波のラインを引いていきます。(画像は割愛します)
チャートのエリオット修正波上で右クリックしてプロパティを開いて、「パラメータ」タブのラインにチェックを入れてOKをクリックします。
ここでは、エリオット波動の見方や使い方を紹介します。
エリオット波動の出現をいち早く察知できれば、今後の動きの予測が立ちます。
とは言えリアルタイムでの第一波の時点では、今後エリオット波動を形成していくかどうか検討もつかないため非常に活用しにくいです。
そこで特に狙い目と言われているのは第3波と第5波です。
第3波は波の中でも特に伸びやすいというのが大きな理由です。
第2波の安値が第1波の安値を下回ることはないという原則を確認してから、第3波の流れに上手く乗れれば大きなが利益が見込めます。しかし3波を捉えるのは簡単な事ではありません。
堅実に行くのなら第4波の終了を待ってから第5波でエントリーしていくといいでしょう。
第4波の終了を予測する場合は「フィボナッチ・リトレースメント」との組み合わせが有効です。
フィボナッチ・リトレースメントは、高値と安値に線を引いて何%くらいで押し目や戻りになるのか把握できるラインツールです。
第2波の安値(ⅱ)と第3波の高値(ⅲ)で結んでフィボナッチ・リトレースメントを引いてみましょう。
フィボナッチ・リトレースメントでは、「23.6%」、「38.2%」、「50.0%」、「61.8%」のラインに注目して押し目買いと戻り売りのタイミングを予測する事ができます。
今回のエリオット波動では第4波の戻りが「38.2%」付近で反応していますね。
第4波の戻りは38.2%、50.0%、61.8%などで反応しやすいと言われています。
このようにフィボナッチを組み合わせることによって反転するタイミングを測っていきます。
エリオット波動を見つけるのに役立つのが「ZigZag」というインジケーターです。
「ZigZag」はMT5に標準搭載されているのでダウンロードする必要もなくすぐに利用できるのでおすすめです。
1. ナビゲーターウィンドウのカスタムインジケーターに「ZigZag」をダブルクリック→OKで表示します。
Zigzagを表示させると以下のようにチャート上の目立った高値と安値を繋いだ直線が引かれます。
ローソク足でエリオット波動を見つけるよりも、ZigZagを使った方がエリオット波動の把握がしやすくなります。
エリオット波動の注意点は、1つの波動がどこまで続くか分からない点です。
テクニカル分析のように明確なシグナルサインがあるわけではなく、人によって波の形状が異なって見えることや波動に対しての見え方が変わってしまうこともあります。
後から見たら明らかなエリオット波動の発生が分かりますが、リアルタイムでエリオット波動が発生しているかどうかは分かりません。
また途中までは明らかなエリオット波動が描かれていても、途中で波動が壊れてしまうこともあります。
これらの理由からエリオット波動は使えないという声もあります。
しかし、多くのトレーダーが相場の方向性を探るために利用する分析法なので知っておくに越したことはありません。他の分析方法でもエリオット波動の名前を聞く機会は多いです。
エリオット波動単体で見るのではなく、今回紹介したフィボナッチ・リトレースメントやZigZagのインジケーターなどを上手く併用して活用していきたいですね。
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