一目均衡表は、「相場は売り手と買い手の均衡が崩れた方向に動き、方向性が定まった後の行方は一目瞭然」という考えに基づいて作られたインジケーターになります。
5本のラインと「雲」と呼ばれる中間領域を使って、トレンドの把握やエントリーのタイミングが判断できる実用性の高いインジケーターになります。
1度に5つのラインが表示されるので、「一目均衡表は難しい」と感じる人も多いですが、それぞれのラインの役割が分かれば初心者でも簡単に分析ができます。
本記事では、一目均衡表の表示方法や設定すべき数値、また使い方や見方を解説しています。
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一目均衡表の表示方法
一目均衡表はMT4/MT5のトレンド系インジケーターの中にあります。
1. ナビゲーターウィンドウから「インディケーター」→「トレンド」→「Ichimoku Kinko Hyo」をダブルクリックします。
表示させたら、まずは5つのラインの違いの呼び方を覚えてパラメーターの設定を確認してください。
2. 一目均衡表の設定ウィンドウが表示されますので、デフォルトのままでOKをクリックします
一目均衡表のデフォルト設定は開発者がベストな期間を考案した数値なので、基本的に変える必要はありません。
デフォルトの数値が以下のようになっているか確認してください。
- 転換線:9日
- 基準線:26日
- 先行スパン:52日
ちなみに、海外では一目均衡表をデイトレードに活用する場合が多く、海外では以下のような設定で使われるケースが多いです。
- 転換線:7日
- 基準線:22日
- 先行スパン:44日
このように全体的に日数が少なく設定されていますが、まずはデフォルトの設定に慣れてから自分のトレードスタイルに合ったパラメーターを見つけていくのも良いでしょう。
一目均衡表の表示例
一目均衡表のラインの呼び名と役割
一目均衡表は5つのラインと「雲」と呼ばれる中間領域で構成されており、これらから相場を分析してエントリーの判断やトレンドを読み取っていきます。
ラインの名称 |
解説 |
転換線 |
過去9日間の高値と安値の平均値をラインにしたもの |
基準線 |
過去26日間の高値と安値をつなぎラインにしたもの |
遅行スパン |
当日の終値を26日前に表示したもの |
先行スパン① |
基準線と転換線の中間地を26日先に表示したもの |
先行スパン② |
52日間の高値と安値の平均価格を26日先に表示したもの |
雲 |
先行スパン①と先行スパン②の中間領域 |
一目均衡表の見方・使い方について
一目均衡表はラインの向きや他のラインとの関係、ローソク足との関係、雲の状態などから相場を分析して売買ポイントを探っていきます。
ここでは、一目均衡表の基本的な見方と使い方について紹介します。
1. 基準線と転換線を使った分析
転換線は基準線との関係から以下のようにトレンドの判断ができます。
- 転換線が基準線の上に抜けると上昇トレンドのサイン
- 転換線が基準線の下に抜けると下降トレンドのサイン
これを利用して二つのラインが交わるポイントでエントリー、次に交わるポイントで決済するなど売買の判断に活用することもできます。
2. 遅行スパンを使った分析
遅行スパンは当日の終値を26日前にスライドさせているので、1時間足なら26時間前の遅行スパンが現れます。
ローソク足と比較して見るのが主な使い方になります。
- 遅行スパンがローソク足の上に抜けたポイントで買い
- 遅行スパンがローソク足の下に抜けたポイントで売り
このように遅行スパンとローソク足の関係からエントリーのタイミングを判断します。ただし、遅行スパンのみだとダマシも多いので、基準線や転換線のラインなども意識しましょう。
3. 先行スパン・雲を使った分析
先行スパンに囲まれた雲を使って売買エントリーのタイミングを判断することもできます。他のラインがごちゃごちゃして分かりにくい場合は、転換線・基準線・遅行スパンを使用せず、あえて雲のみを使って判断するのも良いでしょう。
雲を使ったエントリーポイントの目安は次の通りです。
- チャートが雲を下から上に突き抜けたときに買いエントリー
- チャートが雲を上から下に突き抜けたときに売りエントリー
雲は厚いほど抵抗力が強く働き、薄いところは弱くなる傾向にあります。そのため、雲が厚くなった直後にトレンドが反転する場合もあれば、もちこたえてトレンドが維持する場合もあります。
三役好天と三役逆転の手法
一目均衡表は、1つ1つのラインが示すサインのみを使って分析することもできますが、複数のサインを組み合わせることでダマシの少ない分析ができます。
特に三役好天や三役逆転と呼ばれる3つのサインが揃うとより強い売買サインになると言われています。三役好天、三役逆転のサインは次の通りです。
三役好天
「三役好天:買いサイン」
- 転換線が基準線を上抜く
- 遅行スパンがローソク足を上抜く
- ローソク足が雲を上抜く
三役逆転
「三役逆転:売りサイン」
- 転換線が基準線を下抜く
- 遅行スパンがローソク足を下抜く
- ローソク足が雲を下抜く
要は今まで解説してきた買いの条件、売りの条件が複数出ている状態です。これらの条件が揃うと、ダマシに遭うリスクが小さくなり手堅く利益が取りやすくなります。
そのかわり条件が揃う事は中々ないので我慢が必要になります。リスクを減らして運用したい方は三役好天や三役逆転を売買サインにするとよいでしょう。
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雲を塗りつぶして一目均衡表をわかりやすく表示させる
一目均衡表はそれ単体で5つのラインで表示されるため、情報量が多い代わりに見にくいのが難点です。
そのため自分の使っているチャートに合せて見やすい色に変更するなどの工夫が必要です。点線で描画される雲を塗りつぶす方法は見やすくするために比較的よく使われます。
1. 一目均衡表のライン上で右クリック→Ichimokuプロパティ→「色の設定」をクリックして設定画面を開きます。
2. 雲(上昇)と雲(下降)の線の太さを最大の4段階目に設定します。
雲の塗りつぶし例
どうでしょうか。雲の塗りつぶしは視覚的にかなりわかりやすくなります。色によってはローソク足が見づらくなるので配色は色々と試してみて下さいね。
一目均衡表の注意点
一目均衡表は大きな流れが掴みやすく、複数のラインや雲を使ってエントリーポイントの判断ができるメリットがあります。
その一方で、売り買いのポイントが遅れがちになりやすいことやレンジ相場では機能しにくい弱点もあります。特に転換線と基準線はクロスが頻発してダマシに遭いやすくなるので注意が必要です。
ダマシに遭わないためにも三役好天や三役逆転を徹底するか、「RSI」や「ストキャスティクス」など、レンジ相場に強いオシレーター系のインジケーターと合わせて使用すると良いでしょう。
まとめ
一目均衡表は、トレンドの把握や売買エントリーの判断に最適なインジケーターです。
複数のラインがあってサインも多くあるので難しいと感じるかもしれませんが、日常的に利用して見ていくと一目見ただけで簡単に相場分析ができるようになります。
特に雲を使った分析や三役好天、三役逆転などのサインは一目均衡表の基本になってくるので、意識して分析を行ってみてください。また、一目均衡表に慣れてきたらダマシに遭うリスクを減らすためにもオシレーター系のインジケーターと組み合わせて分析してみましょう。