パラボリックSARはJ・W・ワイルダーによって考案されたテクニカル指標で、相場の転換点を容易に見つけることができるため、多くのトレーダーに利用されています。
ワイルダーは他にもRSIやDMI(方向性指数)といった指標を生み出した著名人でもあります。
パラボリックは「放物線」という意味です。これはチャートに描画されるSAR(ストップ アンド リバース)が放物線を描くことからきています。
本記事では、MT4/MT5でのパラボリックSARの表示方法や設定すべき数値、また使い方や見方を解説しています。
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MT4/MT5でのパラボリックSARの表示方法
パラボリックSARのインジケーターはMT4/MT5に標準搭載されています。新しくダウンロードする必要はありません。
1. ナビゲーターウィンドウから「トレンド」の「Parabolic SAR」をダブルクリックします。
2. パラボリックの設定ウィンドウが開きます。今回はデフォルトのままで「OK」をクリックします。
チャート画面の下に、サブウインドウとしてパラボリックSARの画面が表示されます。
パラボリックSARの表示例
パラボリックSARの設定
- ステップ(AF):加速因子とも呼ばれ初期値からの「増加分」を表します。初期値なら終値が高値を更新するたびに+0.02加算されていきます
- 極大値(EP):そのトレンドの最大値です。上昇トレンドなら最高値、下降トレンドなら最高値になります。
ステップの設定値は大きくすると反応は良くなりますがダマシが多くなります。反対に小さくするとダマシは小さくなりますが反応は悪くなります。
基本的にはデフォルトの「ステップ0.02」「最大値0.2」設定でOKですが、自分なりに使いやすいように微調整してみるのもいいでしょう。
SARの計算式
SARの計算式を紹介しておきます。仕組みを知りたいという方向けなので、必要ないという方は飛ばして頂いても問題ありません。
トレンド転換後の1つ目のSARの初期値
上昇トレンド転換後のSARの初期値は前回下降トレンドの最低値に、下降トレンド転換後のSARの初期値は前回上昇トレンドの最低値になります。
転換後の2つ目以降のSARの計算式
転換後の2つ目以降のSARは以下の計算式によって描画されていきます。
当日SAR = 前日SAR+AF×(EP-前日SAR)
パラボリックSARの使い方
パラボリックSARの使い方は主に2つあります。
1. トレンド状況の判断
パラボリックSARの使い方の一つ目はトレンド判断です。
これは描画されたSAR(ストップ&リバース)の位置を見ます。上昇トレンド時にはSARは価格の下に、下降トレンド時にはSARは価格の上に位置します。このため現在のトレンド状況が瞬時に判断できます。
2. トレンド転換点を見つける
パラボリックSARの使い方の2つ目は、SARに注目してトレンドの転換点を見つける事です。
トレンドの転換点はSARとローソク足が交わる部分になり、ここを狙って取引をします。
下降トレンドでローソク足がSARを上抜けたら「買いのサイン」、上昇トレンドでローソク足がSARを下抜けたら「売りのサイン」となります。
このシンプルなサインこそパラボリックSARの最大の魅力と言えます。
パラボリックはドテン(途転)のシステムとよく言われます。
ドテン(途転)とは、現在のポジションを決済すると同時に逆のポジションを保有し、売りと買いのポジションを逆転させることを意味します。
SARの転換点に合わせて、ドテン買い、ドテン売りをするというわけです。しかし単純なドテン売買はおすすめできません。これにはパラボリックSARの注意点が関係してきます。
パラボリックSARの注意点
パラボリックSARの注意点は、レンジ相場では頻繁に転換してダマシが多くなるということです。
パラボリックの上下が頻繁に入れ替わるような相場では様子見した方よいでしょう。
ダマシを減らすには「移動平均線」や「MACD」などの、ゴールデンクロスやデッドクロスなどトレンド転換のサインを見つけられる他の指標と組み合わせて使うといいでしょう。トレンドラインを引いてみるのも効果的です。
他にもレンジ相場に強い「ストキャスティクス」と併用して弱点を補う方向性も考えられます。
大切なのは一つの指標を過信しすぎないことです。
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まとめ
パラボリックSARはトレンド系の指標として非常に視覚的にわかりやすいのが特徴です。また、邪魔になりにくいため他の指標と併用しやすいのも魅力です。
移動平均線やトレンドラインなどを愛用している方も、一度パラボリックSARを組み合わせてみてはいかがでしょうか。
更にトレードしやすくなるかもしれませんよ。