練行足は小さな値動きに惑わされないため、本質的なトレンドを掴みやすく、ダマシの少ないチャートの一種です。
反面ボックスサイズの値幅設定が難しく敬遠されがちです。
そこで今回紹介するのはMT5の「Renko Chart」というインジケーターです。
ATRを使った練行足なので、通貨ペアの過去の値動きを自動で計算してくれます。またサブウィンドウ表示でローソク足と比較しやすいため、使いやすいのが特徴です。
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練行足とは
練行足は練り足とも呼ばれる、「非時系列チャート」の一つです。
「時系列チャート」はローソク足のように一定の時間経過により描画されていきますが、「非時系列チャート」は一定の値動きがあった場合にのみ新しい足を描画していくチャート形式になります。
値動きのみを純粋に見るので、時系列チャートに比べて価格の方向性がより掴みやすいのが特徴です。
練行足の計算方法(描画ルール)
現在の価格が115.30円で1ブロック40pipsで設定するとします。終値が115.70円に上昇すると陽線が1ブロック描画されます。
反対に115.70円から下落して115.30円になってもまだ描画されません。更に114.90円まで下落すると陰線が1ブロック描画されます。
反転して陰線が描画される時は、2ブロック分(80pips)逆方向に動く必要があります。
また、練行足が横並びで描画されることはありません。
インジケーター(Renko Chart)のダウンロード
今回はMQL5に用意されているATRという数値を使った精度の高い練行足チャート「Renko Chart」を紹介します。
サブウィンドウに表示されるためメインチャートと比較する事が可能です。また無料で利用する事ができます。
ダウンロードリンク
注意事項
インジケーターのダウンロード、ご利用の場合には、当サイトでは動作の不具合や売買結果等に関する全ての事象に責任を負いかねます。必ず元サイトでインジケーターの説明をご確認の上、自己責任でのご利用をお願いいたします。
Renko Chartの設定
Box_size_mode |
ボックスサイズの計算式
|
Box_size | 背景色を選択します。 |
ATR_period |
ATRの期間 値が小さいと短期的な平均な値幅、値が大きいと長期的な平均の値幅を反映します。 |
mode |
練行足算出するためにをローソク足のどちらを参考にするか
|
練行足は勝てない?ボックスサイズの計算式はATRを利用しよう
練行足はボックスサイズの値を基準に描画されていくので、その設定値が重要になります。
値動きの大きい通貨ペアなどや個々のトレードスタイルによっても変わってくるので、個々で最適な値幅を探っていく必要があります。
このため練行足は初心者には非常に使いにくいテクニカル指標で勝てないという評価をよく聞きます。
この問題を解消するために、値幅タイプはPipsではなく「ATR」を利用しましょう。
ATRは「アベレージ・トゥルー・レンジ(真の値幅の平均)」の略で一定期間の値動きから平均的な値幅を算出します。
Ppisと違い単純に設定した値幅分で練行足が描画されていくわけではなく、一定期間の平均的な値幅分で描画されていきます。
通貨ペアの過去の値動きの大きさを自動で考慮に入れてくれるため、より精度の高い練行足を表示する事ができます。
ATRの設定値は?
ATRの設定値(ATR_period)は日足で使う場合は一般的に14日間の移動平均値を使うため、デフォルトの「14」でOKです。
1時間足や4時間足では、設定値を2〜10、週足や月足では、設定値を20〜50にするといいでしょう。
練行足の使い方
- 転換点を狙う(上方に陽転換すると買いサイン、下方に陰転換すると売りサイン)
- トレンド発生中の「押し目買い」や「戻り売り」のタイミングを狙う
一般的な練行足の使い方としては転換点を狙う事が挙げられます。上方に陽転換すると「買いサイン」、下方に陰転換すると「売りサイン」と判断する事ができます。
より信用性が高いのは、トレンド発生中の「押し目買い」や「戻り売り」のタイミングを狙うという使い方です。
ローソク足では細かな値動きに反応して、押し目買いや戻り売りのタイミングが掴みにくい場面でも、練行足では分かりやすくサインを捉えることができます。
また上図でもそうですが、練行足でも転換後すぐにエントリーすると失敗する事もあります。
慎重を期すならトレンド方向に2本連続で(陽線・陰線)で出るまで待ってからエントリーしてもよいでしょう。
練行足の注意点と向き不向き
一方、練行足は時間に左右されずに値動きが示されていき、反転は二倍以上動きがあった時という特性上、反応が遅いのが難点です。
そのためスキャルピングやデイトレードよりスイングトレードのような長期取引で効果を発揮します。またトレンド相場で力を発揮し、レンジ相場には不向きです。
ローソク足やGMAAとの組み合わせる
練行足の特徴である細かな値動きに反応しないというのはメリットでもありデメリットにもなります。
そのため今回のインジケーターのように練行足はサブウィンドウに表示させ、メインチャートはヒゲのあるローソク足を表示して見比べるというのは効果的です。
また同じく長期取引で効果を発揮し、トレンドの方向性を見極める事の出来るGMMAを併用するのもおすすめです。
GMMAについては以下の記事でも詳しく解説しているで是非参考にして下さい。
練行足の削除方法
削除方法は「Renko Chart」表示しているチャート上で、
右クリック→「表示中のインジケーター」→「Renko Chart」→「削除」
で削除できます。