RSI はMT4/MT5にデフォルトで搭載されているインジケーターで、多くの人に利用されているオシレーター系のテクニカル指標です。
本記事では、RSIとは何なのか?また表示方法や使い方を解説しています。
RSIとは?
RSIは「Relative Strength Index」の略称で、日本語では「相対力指数」と呼ばれています。
「売られすぎ」、「買われすぎ」の数値を可視化してグラフにしたもので、いわゆるオシレーター系のテクニカル指標です。
RSIは一本のラインで表されるのが特徴で、非常に単純でわかりやすく、気軽に導入できるため多くのトレーダーに利用されています。
反面、売買サインにはだましが出やすく、過度な信用は禁物でローソク足や他のテクニカル分析と併せて見るなどの工夫が必要です。
MT4/MT5でのRSIの表示方法
RSIのインジケーターはMT4/MT5に標準搭載されています。新しくダウンロードする必要はありません。
1. ナビゲーターウィンドウから「オシレーター」の「トレンド」の「Relative Strength Index」をダブルクリックします。
2. RSIの設定ウィンドウが開きます。今回はデフォルトのままで「OK」をクリックします。
(※設定では「短期」、「適用価格」、「下限設定」、「上限設定」などを変更できます。)
期間は考案者が「14」を推奨しているので、デフォルト設定のままがおすすめです。
「レベル表示」タブから30%と70%のラインの色も変更できます。見やすい色や太さに変更してもいいかもしれません。
設定が完了しましたらチャート画面の下に、サブウインドウとしてRSIの画面が表示されます。
RSIの3つの使い方
1. 30%と70%のラインから逆張りポイントを判断する
RSIは0%~100%を推移するグラフで表示されます。
グラフが70%のラインを越えれば「買われすぎ」の状態、グラフが30%のラインを割ると「売られすぎ」の状態となります。これらを視覚的に容易に判断できるのがRSIの強みです。
ラインから見る売買判断基準
70%以上「買われすぎ」→逆張りして 売り
30%以下「売られすぎ」→逆張りして 買い
「買われすぎ」「売られすぎ」の状態になったら価格の反発を狙い、反対方向にエントリーする、いわゆる「逆張り」がRSIの基本的な使い方になります。
注意点
RSIは一定の価格で推移するボックス相場において非常に有効ですが、トレンド相場の場合「だまし」が多くなり、判断が難しくなるというデメリットがあります。
上図のような場合に70%のラインを越えて逆張りすると、そのまま上昇トレンドが続いて損失が拡大するという事になりかねません。
対策としてはチャートにトレンドラインを引く、ボリンジャーバンドなど他のインジケーター等と組み合わせて使うといった方法が有効ですが、それでも完全とは言えないでしょう。
トレンド相場ではRSIは信用しないというのが大事です。
2. ダイバージェンスを利用して売買ポイントを判断する
ダイバージェンスとは
ダイバージェンスとは価格の動きとオシレーター系のテクニカル指標(RSI、MACD)の動きが逆行する現象で、トレンドの反転のサインとなります。
ダイバージェンスを利用した売買パターン
価格が高値を更新しているのにテクニカル指標(RSI、MACD)の値は切り下がっている
価格が安値を更新しているのにテクニカル指標(RSI、MACD)の値は切り上がっている
近々トレンドが反転する可能性が高いサイン!
3. リバーサルを利用してトレンドの継続を読み取る
リバーサルとは
リバーサルとはヒドゥンダイバージェンス(隠れたダイバージェンス)やコンバージェンスとも呼ばれ、ダイバージェンスとよく似た現象です。
ダイバージェンスはトレンド転換のサインでしたが、リバーサルはトレンドの継続のサインとなります。
リバーサルシグナルを見つけてトレンドの継続を読み取る
上昇トレンドで価格の安値は上がっている → テクニカル指標(RSI、MACD)の値が切り下がっている
下降トレンドで価格の高値は下がっている → テクニカル指標(RSI、MACD)の値が切り上がっている
トレンド継続の可能性が高いサイン!
「MACD」や「ボリンジャーバンド」と組み合わせて弱点を補う
RSIは一本のラインで表されるので、非常に単純で分かりやすいのがメリットで、特にレンジ相場では効果を発揮します。
反面デメリットとして、トレンド相場では売買サインには「だまし」が出やすいのが特徴です。
そこで「MACD」や「ボリンジャーバンド」といったトレンド系指標と組み合わせて弱点を補うといいでしょう。
これらに関しては以下の記事で詳しく紹介していますので参考にして下さい。
RSIに過度の信頼は禁物ですが、気軽に使えるテクニカル指標です。是非、利用してみてはいかがでしょうか。