FX会社の比較要素としてよく挙げられる要素の一つとしてスプレッドがあります。
固定スプレッドや変動スプレッド、はたまたNDD方式にDD方式など言葉まで出てきていまいちよくわからないということはありませんか?
今回は基本的なスプレッドの疑問から海外FXと国内FXのスプレッド事情を徹底解説、そしてスプレッドから見るおすすめFX会社まで紹介いたします。
スプレッドとは?
スプレッドとは買値(Bid)と売値(Ask)の価格差の事です。この価格差はトレーダーの実質的な手数料で、これはFX会社の収入となります。
よく「スプレッド最狭!0.2銭!」などといったFX会社の広告を見ると思います。
〇〇銭といった感じなので、最初は大したことないと思われがちですが、これは1通貨のもので、1万通貨の取引なら20円となります。
取引回数が100回になれば2,000円です。スプレッドが1.8銭での取引なら取引回数100回で18,000円となるわけです。
取引回数の多い短期売買のスキャルピングや、FXを長く続ける人にとってはスプレッドは無視できないものとなっていきます。
ですのでトレーダーはFX会社を選ぶ時にスプレッドに注目し、FX会社は低スプレッドを謳って宣伝するわけです。
国内で主流の固定スプレッド、海外で主流の変動スプレッド
固定スプレッド
固定スプレッドはその名の通りスプレッドが固定されています。決められたスプレッドで取引をすることが可能で、現在国内FX会社の主流となっています。
気をつけたい点として、これは原則固定であり、経済指標発表前後や要人発言などで為替相場変動が激しい時には変動することがあります。
常時変動しない完全固定スプリッドというものを採用している会社もありましたが、現在採用している会社はありません。
変動スプレッド
変動スプレッドは相場の状況次第でスプレッドが変動します。大きく相場が動くときなどはスプレッドも大きくなったりします。海外FX会社はこの変動スプレッドが主流となっています。
狭いスプレッドで取引ができる事もあればその逆もあります。
また変動するため比較する場合には「最小スプレッド」「平均スプレッド」といった感じで記されていることが多いです。
海外FX会社は国内と比べてスプレッドが高い?
国内・海外主要通貨ペアのスプレッド比較
|
|
|
|
口座タイプ |
スタンダード口座 |
スタンダード口座 |
FXネオ |
手数料 |
なし |
なし |
なし |
口座の方式 |
NDD方式(STP) |
NDD方式(STP) |
DD方式 |
USD/JPY |
1.8 |
1.5 |
0.2 |
EUR/USD |
1.9 |
1.3 |
0.4 |
GBP/USD |
2.6 |
1.3 |
1.0 |
EUR/JPY |
2.7 |
1.9 |
0.5 |
上の比較表では国内FX 会社の中でも最安水準のスプレッドを提供しているGMOクリック証券(FXネオ)、海外FX会社からは世界で圧倒的な口座開設数を誇るXM(オールインワン口座)、海外最高水準の低スプレッドを実現しているAxiory(スタンダード口座)を例に比較しています。
見ての通り、スプレッドでは国内FX業者が抜きんでています。海外FXは変動スプレッドで平均値ですので、これよりも狭いスプレッドの時もありますが、やはり国内の最高水準の業者と比べると見劣りします。
でもなぜなのでしょうか?
この理由としてNDD方式とDD方式の差が挙げられます。
DD方式・NDD方式
DD方式とは
国内FX主流のDD方式というのは、ディーリングデスク(Dealing Desk)方式の略で、トレーダーとインターバンク市場との間にディーラーが介在する方式です。
トレーダーとFX業者の相対取引であり、トレーダーの利益=FX業者の損失となる、利益相反の仕組みです。
なのでFX業者が意図的な「スリッページ」や「リクオート」を起こすこともあります。これはトレーダーが有利なタイミングで決済するのを避けるためです。
NDD方式とは
海外FX主流のNDD方式というのは、ノーディーリングデスク(None Dealing Desk)方式の略で、トレーダーとインターバンク市場が直接取引する方式です。
NDD方式はFX業者が注文に介在することはなく、利益相反が起こりません。FX業者としてもトレーダーに利益を上げてほしいと思っているので、FX業者とトレーダーが同じ方向を見ていると言っていいでしょう。
余計な介在がないNDD方式は安全で透明性が高い取引環境です。
DD方式はトレーダーの負け分利益をあげている代わりに、スプレッド(手数料)が極端に小さくできるというメリットがあります。NDD方式はDD方式と比べるとやはりスプレッドの面では勝てません。なぜなら収益がスプレッド頼りのになるので、どうしても小さくすることが難しいのです。
また国内FX会社はスプレッドを重視する人が多いため、低スプレッド競争が過熱したという側面もあります。
NDD方式とDD方式どちらが優れているとは言い切れない
NDD方式とDD方式のメリット・デメリットを簡単にまとめてみました。
DD方式のメリット・デメリット
メリット
- スプレッドが狭い
デメリット
- 意図的な「スリッページ」や「リクオート」を起こすことがある
- スキャルピングやEA(自動売買)による取引が禁止されているところも
NDD方式のメリット・デメリット
メリット
- トレーダーとの利益相反起こらず取引環境が透明
デメリット
- スプレッドがDD方式と比べ広い
DD方式が意図的な「スリッページ」や「リクオート」を起こすことがあると述べましたが、それが露骨であればFX会社の評判にも繋がります。またそれらを低スプレッドや他サービスに還元できているとも言えますので、企業努力の結果と言えます。
NDD方式もスプレッドを広く取りますが、トレーダーに透明性のある環境を提供できます。
DD方式、NDD方式、どちらにもメリット・デメリットがあり、簡単にどちらが優れていると決められるものではないことがわかると思います。
どちらの方式にせよ、FX会社としてはどこかで儲けを出さなければいけません。
トレーダー自身がどこを重視するかによって優れているFX会社は変わってくるといえます。FX会社が重視している部分と、こちらのニーズが一致している会社を見つけることが、最適な海外FX会社選びの近道です。
海外FXの低スプレッド事情
ここまで見てきて低スプレッドを重視する人にとって、海外FXは魅力的でないものに映るかもしれませんが、必ずしもそんなことはありません。
海外FXでも低スプレッドを重視している口座タイプが存在します。これらはスタンダードな口座とは別に用意されているパターンが多いです。
有名海外FX会社の低スプレッド口座比較
FX会社 |
||||
口座タイプ |
ノースプレッド |
ゼロ |
ナノスプレッド |
ブレード |
手数料 |
なし |
10ドル(1.0pips) |
6ドル(0.6pips) |
7ドル(0.7pips) |
USD/JPY |
0.3 |
1.1(0.1) |
0.8(0.2) |
1.0(0.3) |
EUR/USD |
0.3 |
1.1(0.1) |
0.8(0.2) |
0.9(0.2) |
GBP/USD |
1.3 |
1.6(0.6) |
1.1(0.5) |
1.2(0.6) |
EUR/JPY |
0.5 |
1.6(0.6) |
1.0(0.5) |
1.4(0.7) |
自動売買 |
× |
〇 |
〇 |
〇 |
スキャルピング |
〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
ボーナス |
なし |
口座開設で3000円 |
なし |
なし |
初回必要入金額 |
300,000円 |
10,000円 |
5,000円 |
20,000円 |
※比較4社は全て平均スプレッドとなります。
※手数料を含めた実質スプレッドで表示しています。()内はスプレッドのみの表示。
低スプレッド口座比較から見るおすすめ海外FX会社
例えばUSD/JPYで見ると、スプレッドのみでなら0.1~0.3と国内の最高水準と比較しても負けないスプレッドを実現しています。
気をつけたいのはこれらの低スプレッド口座のほとんどは、10万通貨1ロットの取引毎に往復で手数料がかかる点です。これらは手数料を考慮した実質スプレッドで比較する必要があります。
唯一低スプレッド口座で手数料がかからないのはGemForexノースプレッド口座です。
GemForexは手数料を考慮する必要がないので、海外FX会社の実質スプレッドの中では破格で、国内最高水準に匹敵する取引コストを実現しています。
取引コストだけで見ればGemForexノースプレッド口座が頭一つ抜けていますが、スキャルピングは一部制限 (短期間(5分間を目安)に往復合計10LOT以上での連続した取引の場合事前連絡が必要) があり、自動売買は禁止、初回必要入金額は他と比較すると300,000円と少々制約が多いです。
また元々ボーナスがないAxiory、TitanFXと違い、豊富なボーナスが魅力的なGemForexとXMはこれらの低スプレッド口座を利用する場合、それらのボーナスの対象外になるため、これから海外FXを始めるという方には、スタンダードな口座の方が人気のようです。
GemForexのノースプレッド口座は徹底的に低スプレッドを突き詰めた形と言えるでしょう。
上記制約に引っ掛からない程度のスキャルピング、裁量トレードが目的の場合は、とことん取引コストを突き詰めたGemForex(ノースプレッド口座)がおすすめです。
低スプレッド口座で手数料無料というのは、制約をクリアできる人にとっては最強と言えます。
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自動売買で思う存分高速スキャルピング(超短期トレード)をしたい人には、Axiory(ナノスプレッド口座)がおすすめです。
手数料がかかるため実質スプレッドではGemForex(ノースプレッド口座)に劣りますが、自動売買の制限がなく、口座開設のハードルは比較的低くバランスがいいと言えます。
大口のスキャルピングを行うなら一択という声もあるほどです。
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まとめ スプレッドは重要だがFX会社選びは総合的な要素で判断したい
いかがでしたでしょうか?ここまでスプレッドのあれこれを解説してきました。
スプレッドは確かに重要で、取引回数の多いスキャルピングでのトレードを考える場合、最重要視するべき要素といっても過言ではありません。
その点では国内FXの低スプレッドは目を見張るものがあります。
しかし海外FX会社では追証なしのゼロカットシステムやハイレバレッジなど他にも魅力的な要素が沢山あります。
スプレッドのみならず、ボーナスやMT4のような優秀な取引ツール、約定スピードなど総合的な要素で判断することが大切です。
本記事では低スプレッドを突き詰めるならということでGemForexのノースプレッド口座をおすすめしましたが、やはりGemForexを利用するなら、ボーナスが受け取れ、制約のないオールインワン口座(スタンダード口座)を推したいというのが正直なところです。
これに関しては同じくボーナスに魅力があるXMも同じです。スキャルピングを行わないなら、やはり多少スプレッドが広くてもスタンダード口座で口座開設をした方がよいでしょう。
Axiory、TitanFXなど、どちらの口座タイプを選んでも元々ボーナスがない会社の場合は、スタンダードな口座よりナノスプレッド口座、ブレード口座が、取引コストを抑えられておすすめです。
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また総合的な要素で海外FX会社を厳選した記事はこちらでも紹介しています。
是非参考にしてください。